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フォークリフトの自主点検とは? 3種類の点検内容について解説します

フォークリフトの自主点検とは? 3種類の点検内容について解説します

工場・施工現場・倉庫などで幅広く活用されるフォークリフト。運搬作業を効率化するのには欠かせない便利な車両ですが、その運用には定期的な点検が必要です。特に特定自主検査(年次点検)は有資格者による点検を受け、書類を保管することが義務付けられています。

 

そこで今回は、フォークリフトに必要な自主点検の種類や必要な資格について、そして点検時に異常が見つかった場合の対応について解説します。ぜひ、参考にしてみてください。

 

■自主点検の種類

自主点検の種類

フォークリフトの自主点検は主に3種類に分けられます。ここでは、各自主点検における概要について解説します。

 

始業点検(作業開始前点検)

労働安全衛生法第151条の25によれば、作業開始前にフォークリフトの点検が必要であることが規定されており、これを「始業点検」と呼びます。始業点検では必ず調べなければならない4つの点検内容があり、「制動装置及び操縦装置の機能」「荷役装置及び油圧装置の機能」「車輪の異常の有無」「前照灯、後照灯、方向指示器及び警報装置の機能」がその必須項目です。ちなみに、始業点検は資格を必要とせず、誰もが実施可能な点検内容となります。

 

その他、「フォークやアタッチメントの損傷の有無」「エンジンオイルやバッテリー液の量の確認」「ランプ点灯の確認」など、業務に支障が起きないために必要な項目も併せてチェックシートに記載をしておくと便利です。

 

定期自主検査(月次点検)

月に一度の点検は、異常や損傷の有無を調べ、フォークリフトの状態を正常に保つことを目的としています。労働安全衛生規則第151条の22によれば、事業者は1ヶ月を超えない期間ごとに月次点検を定期的に行わなければいけません。ただし、一ヶ月使用する予定がない場合においては点検が不要です。具体的な点検内容は「制動装置、クラッチ及び操縦装置の異常の有無」「荷役装置及び油圧装置の異常の有無」「ヘッドガード及びバックレストの異常の有無」になります。

 

始業点検よりも詳細な内容を定期的に点検することによって、大きなトラブルや修理に掛かるコストを未然に防ぐことができます。

 

特定自主検査(年次点検)

フォークリフトの所有者は「労働安全衛生規則第151条の21」に基づき、1年に1度の「特定自主検査」を実施することが義務付けられています。この自主検査は、一定期間ごとに決められた項目について検査を行う必要があり、もしも違反した場合は事業者に50万円以下の罰金が科せられるため注意が必要です。

 

また、特定自主検査の検査内容は以下の項目です。

 

●圧縮圧力、弁すき間その他原動機の異常の有無

●デファレンシャル、プロペラシャフトその他動力伝達装置の異常の有無

●タイヤ、ホイールベアリングその他走行装置の異常の有無

●かじ取り車輪の左右の回転角度、ナックル、ロッド、アームその他操縦装置の異常の有無

●制動能力、ブレーキドラム、ブレーキシューその他制動装置の異常の有無

●フォーク、マスト、チェーン、チェーンホイールその他荷役装置の異常の有無

●油圧ポンプ、油圧モーター、シリンダー、安全弁その他油圧装置の異常の有無

●電圧、電流その他電気系統の異常の有無

●車体、ヘッドガード、バックレスト、警報装置、方向指示器、灯火装置及び計器の異常の有無

 

■特定自主検査(年次点検)を行うことができる資格とは

特定自主検査(年次点検)を行うことができる資格とは

ちなみに、特定自主検査は資格を持った者が行わなければいけません。資格者には2つの種類があり、1つは「事業内検査者」で、自社が所有するフォークリフトの特定自主検査を行うことができます。もう1つは「検査業者検査員」で、検査業者としての資格を持っており、依頼されたフォークリフトの特定自主検査を実施することが可能です。

 

検査者の資格は、必要な資格取得要件を満たし、公益社団法人・建設荷役車両安全技術協会が開く研修を受講し、試験に合格することで取得できます。

 

■フォークリフトの点検時に異常が見つかった場合

「労働安全衛生規則151条26」によると、法定点検において異常が発見された場合は、補修や必要な措置を取ることが義務付けられています。ご紹介した3種類の自主点検において異常が発見された場合は、乗車する前に必ず補修を行うようにしましょう。

 

また、定期自主検査(月次点検)や特定自主検査(年次点検)の記録は3年間保管するように「労働安全衛生規則151条23」に明記されているため、点検記録は必ず取っておきましょう。ただし、始業点検(作業開始前点検)の記録については保管義務がありません。

 

■まとめ

いかがでしたでしょうか。今回はフォークリフトの所有において義務付けられている3種類の自主点検について紹介しました。始業開始前に行う「始業点検」、月に一度の「定期自主検査」、そして年に一度の「特定自主検査」を行い、月次点検と年次点検では点検記録を3年間保管する必要があります。点検を怠ると罰金を課せられるケースもあるため、注意しましょう。

 

私たちスズヒロフォークリフトは、愛知県豊田市でフォークリフトのレンタル、新車・中古販売、買取を行っています。フォークリフト専業の私たちであれば、フォークリフトにまつわるあらゆるご要望に対応が可能です。ぜひ、お困りごとやご要望がございましたら、お気軽にお問合せください。

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